研究紹介
研究テーマ
水中IoT通信
水中での通信といえば、音響通信技術を用いた方法が主流ですが、これは反射物のない広い海洋での利用で、文字や粗い画像を送る程度の通信容量しかありません。水産養殖業や湾岸工事のIoT化を進めるには、これらの海域での高速通信技術が必要です。しかし、海中・水中では高周波の電波は伝搬しないため高速通信は不可能と考えられてきました。本研究では、数百kHz帯での水中アンテナとOFDM通信方式により、水中でもHD動画伝送可能な通信方式の確立を目指しています。
AI/5G応用
IoTシステムの研究を進める上で、最新のトピック技術の導入は大切なアプローチと考えています。そのためAI、5Gとの融合を図った研究テーマにも取り組んでいます。例えば落雷や自然災害などで電力配電網に障害が起こった場合、我々はTDR法(時間領域反射法)を用いて僅かな信号波形の乱れから事故位置や事故種別を診断する手法を開発しました。我々は、この信号波形の分析にAI技術を用いて事故点判定の高精度化に成功しています。また、本学に設置されたLocal 5GおよびBeyond 5Gのテストベッドを用いたミリ波帯通信の研究も行っています。