九州工業大学 福本・松嶋研究室
IoTシステム研究室九州工業大学
IoT System Engineering Lab.

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研究紹介

研究テーマ

水中IoT通信

水中での通信といえば、音響通信技術を用いた方法が主流ですが、これは反射物のない広い海洋での利用で、文字や粗い画像を送る程度の通信容量しかありません。水産養殖業や湾岸工事のIoT化を進めるには、これらの海域での高速通信技術が必要です。しかし、海中・水中では高周波の電波は伝搬しないため高速通信は不可能と考えられてきました。本研究では、数百kHz帯での水中アンテナとOFDM通信方式により、水中でもHD動画伝送可能な通信方式の確立を目指しています。

(海中・水中通信IoTにおける無線通信技術の研究開発(NICT Beyond5G研究開発促進事業)

沖縄県久米島沖海中で無線による映像伝送及びAUV遠隔操作実験に成功

オートモーティブEMC

自動運転技術が注目される中、車載センサーやカメラなどの情報を集約するための車載通信の重要性が高まっています。 一方で、EV/HEVをはじめとする電気自動車の普及により、たくさんのパワーエレクトロニクス機器が自動車に設置されるようになっています。 パワーエレクトロニクス機器の動作時に発生する電磁妨害波により車載通信が阻害されることはあってはなりません。 安全性を確保するためには、強い電磁妨害波の環境でも信頼性の高い通信を保証する必要が有ります。 そこで、本研究では、完全自動運転のための車載通信について検討しています。

AI/5G応用

IoTシステムの研究を進める上で、最新のトピック技術の導入は大切なアプローチと考えています。そのためAI、5Gとの融合を図った研究テーマにも取り組んでいます。例えば落雷や自然災害などで電力配電網に障害が起こった場合、我々はTDR法(時間領域反射法)を用いて僅かな信号波形の乱れから事故位置や事故種別を診断する手法を開発しました。我々は、この信号波形の分析にAI技術を用いて事故点判定の高精度化に成功しています。また、本学に設置されたLocal 5GおよびBeyond 5Gのテストベッドを用いたミリ波帯通信の研究も行っています。